SSブログ

たまに開いてみたくなる本。 [雑談]

 

最後のスペースシャトル「アトランティス」が8日に飛び立った。

20日に帰還したのちにはあたりまえだが、シャトルがもう宇宙へ飛び立つことはない。

 

ニュースの画像を見ながら、自分の本棚に収まりきれない大きな写真集のことを思い出し

引っ張り出してページをめくる...。

 

1988年に小学館から出版された「地球/母なる星」 THE HOME PLANETである。

m_e.jpg

世界初、米ソ共同編集、9カ国同時発売でありました。

 

今ならGoogl Earthで見られる似たような画像もあるかもしれないけれど...

当時、この大きく美しい写真と、それぞれの写真に添えられた宇宙飛行士の言葉に大きく心を揺さぶられ、

感動しながらページをめくった自分を思い出した。

 

序文にはこうある。


 

月へ行くアポロ宇宙船が写した球形の地球のカラー写真を見たときの感激を、私は今もって忘れられない。

地球が球であることと、そのおよその大きさを決めたのは紀元前250年ごろエジプトに住んでいたギリシア人・エラトステネスである。しかしそれは理論的な計算によるものであり、地球が球であるという実感を持たなかった。スペイン王の援助を受けたポルトガル人マゼランの一行が世界を周航したのは1519年から22年へかけてのことである。これによって地球が球であるという実感はさらに強まったけれども、それでもなお、それは万人を納得させる証拠にはなり得なかった。この意味でアポロ宇宙船の撮った球形の地球の写真は説得力に富んでいた。

あの水に富んだ小さい球の上に50億人の人が住んでいる。この実感から、それ以降人々は地球のことを「宇宙船地球号」 と呼ぶようになった。それは閉じたシステムであり、たとえば汚染物質を我々の目につかない所へ捨てることは出来ても、それらをこの「小さい」球の外へほうり出すことはできない。そういう実感を人々はもった。この地球上で 、戦争といったつまらぬけんかをするのがいかにばかげたことであるかをも知った。その意味でこの写真は、世界平和に貢献したといってよい。

この『地球/母なる星』 におさめられた写真は、この確信をさらに強めるものである。それは国籍を異にする多くの国々の宇宙飛行士たちによって撮られ、多くの国々で同時出版される。それはこれまでの人類の歴史にもなかったこっとである。この写真集によって、日本の多くの方々が「地球人」としての自覚にめざめてくれることを私は願っている。それは監修者としての私の切なる願いである。

竹内 均


 

地球/母なる星―宇宙飛行士が見た地球の荘厳と宇宙の神秘

地球/母なる星―宇宙飛行士が見た地球の荘厳と宇宙の神秘

  • 作者: ケヴィン・W・ケリー
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1988/11
  • メディア: 大型本

 

この写真集には美しい地球だけではなくて、人類が開発、汚染してきた地球への爪痕や血を流しているような河川の汚れまでもがくっきりと写っている。

米ソの冷戦が終わって、人々はこれから国境を越えて素晴らしい仕事をし、この美しい水球を守って行くんだろうと...そう感じさせてくれる本だった。

 

さらにさかのぼってみよう...

「宇宙船地球号」 と呼んだのはバッキーことバックミンスター・フラー

トラス構造で球体の建築物を作った人です。

(フラードームで検索すると画像がいっぱい出て来ますのでわかりやすいですよ。)

 

「テトラスクロール」はバッキーが80歳の晩年に 、

自分の娘に物語として話して聞かせていた様々な話を絵本にしてまとめたもの。

 

絵本とはいえ、これがまた難解な文章で、当時その大部分を理解するのが 困難だった、

しかしその中にちりばめられたワクワクするような言葉や図解に、この人はきっと宇宙人かもしれない〜

と一々感動したのを記憶している。

 0684.jpg

書いてあることは3角形、そして3角形を基本にした構造がどれだけ強いものであるか、

1+1+1が4になったり1+1+1+1が8になったりするという構造の話から始まり、

より少ないものでより多くを成すシナジー効果のお話。

人類の歴史や神話の解釈から世の中のしくみ、経済までとこれが全てつながってゴールディという少女と三匹の熊との会話で語られている。・・・みたいな?(あひゃ〜自分で書いてなんだかわからん^^;)

 

では現在耳の痛い部分を抜粋しましょう。

 

・・・こんなことを言うのはおカネを儲ける人たちの病気なのだ。こんな言い草は総合的な理解を進める人間の心だけが生み出す「より少ない物でより多くのことを成す」技術が広く使われるようになれば、明らかにたわごとと化すことだ。総合的に全体を把握すれば、もうはっきりとこう言うことが出来る。全ての人間を支えるには再循環できるとわかっている金属資源と毎日地球に降り注いで来る太陽からの宇宙エネルギー収入と、地球人が現在持っている程度の技術ノウハウさえあればそれで充分過ぎるくらいなのだ。そう、それは必要量の4倍以上もある。こういうものをうまく使いこなせば歴史上かつてなかったほどの高い生活水準を今後ずっと維持していくことができる。しかも、今すぐ着手すれば経ったの10年以内にそのような状況を実現することが出来るのだ。

それなのに20世紀後半になっても、すべての人間達を突き動かす惑星規模の欠乏症候群はいまだ消えようとしない。・・・」

 

おとなたちは時代遅れのお金や政治のゲームにうつつをぬかし続けるかもしれないけど、若い人間たちはバカバカしい利己主義なんか、もう飽き飽きしているのよ。いっしょに力を合わせて地球社会を穏やかに変えていくわ。若い人間たちはものを感じる心を持っている。自然に真実がわかってしまう。思いやりの気持ちだってある。それに若い人間たちは、いつだって宇宙のなかの人間の存在という偉大な神秘を解こうと、愛をいっぱいにつめこんで旅に出かけるものなの。わたしたち人間も、宇宙の内でデザインされた本来の働きに目ざめていくに決まってる わ。

 

 

テトラスクロール (1985年)

テトラスクロール (1985年)

  • 作者: R.バックミンスター・フラー
  • 出版社/メーカー: めるくま-る
  • 発売日: 1985/01
  • メディア: -

 

 

テトラスクロールを読んだのちの「地球/母なる星」の画像は、一目瞭然。

大丈夫、世界は平和に向かっている...そう信じてたんだけどなぁ〜。

当時若かった我々も利己主義な社会を変えられなかった。

 

今回の震災でどれだけの浪費をして来たかの過去を反省し、

やっと始まった大きな力の流れを感じています。

 

しかしながら、あいかわらず続く日本の国の迷走に皆疲れていませんか?

そして皆が怒っていますよね?

暴動を起こしても何の解決にもならないことを知っているから我慢している。

何か変わるかな?と思った自分の仕事もあいかわらずの停滞状況。


たしかに電力不足は産業に大きなダメージがあるかもしれない。

そりゃ〜、豊かな方がいいに決まってるけれど、原発を維持することが復興を支えることでないのは明らか。

どうせ我慢するならば、原発のない、しばらくは貧しい日本でもしかたがないと思っている。

バッキーの言う10年で実現...。希望を作って行かないといかんでしょ?

今度こそ間違った一歩を踏み出さないようにと願うばかり。

 

 

と....らしくない内容になってしまいました。

いつもの画像で和んでください。

0671.jpg

えへへ、我が家のゴーヤ君、週末には食べられそうです。^^ b

0669.jpg

 

プランターのマイクロトマト&ミニトマト(千果) が1個...初収穫です。

今年のはなかなか美味しく出来ました。千果は甘い〜!

0672.jpg

13日、我が家ではお盆の迎え火を炊きました。

震災で亡くなられた方々の御霊も来月は新盆ですね...。

 


nice!(9)  コメント(7)  トラックバック(0) 
共通テーマ:グルメ・料理
【署名のお願い】自然エネルギー100%と原発の段階的廃止を実現するため「エネルギー基本計画」を変えよう!
 
 

 

 
 
ブログを作る(無料) powered by SSブログ
RSS RSS1.0 | RSS2.0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。